【UKロック史⑥】
ソフトで綺麗めなポップス系バンドの活躍が目立つようになってきた最近のイギリスのインディーロック・シーン。
いよいよこのUKロック史シリーズも最後の時代、今私たちが生きている2010年代に突入!
2000年代と流行しているジャンルにさほど違いはないものの、さらにライトでポップスのような曲調のバンドが注目されているような感じがします。
今回は代表する3組はピックアップせず、私のお気に入り3組としました。
この時代に流行しているジャンル Alternative Rock / Art rock / Dream pop / Indie rock / Electronica / Indie pop / Pop rock Harukaお気に入りの3組 Alternative Rock, Art rock & Dream pop Indie rock Indie pop & Electronica |
Harukaお気に入りの3組
Catfish and the Bottlemen
北ウェールズ、ランディドゥノーで2007年に結成された4人組ロック・バンド。デビュー・アルバムのリリース前からシングル曲「Fallout」含む4曲が英国営ラジオ局BBCのゼイン・ロウによる「世界で最もホットなレコード」を獲得、NME始めあらゆる音楽メディアから支持を得て、2014年デビュー・アルバム『ザ・バルコニー』リリース、全英10位。そしてBBC Awards “Best Newcomer 2014”を受賞。
Glass Animals
オックスフォードシャー州出身のエレクトロ・バンド。神経科学を学ぶ最中に不眠症を機に音楽制作を始めたデイヴ・ベイリー(vo)と地元オックスフォードの知り合いで結成。ロンドンのベース・ミュージック・シーンに大きく影響を受けた楽曲をネット上に公開するやいなや音楽関係者の間で話題を呼び、2013年にポール・エプワースのレーベル〈ウルフ・トーン〉と契約。2014年のデビュー作『ザバ』は新人としては異例の45万枚売り上げを記録。
Nothing but Thieves
フー・ファイターズ、カサビアン、ミューズ、ジェフ・バックリイなどから影響を受けているという彼らの魅力は、何よりも新人離れした、卓越したソングライティング能力。ドラマティックさと静寂のコントラストをダイナミックに描く楽曲と、“天使の歌声”とも称されるヴォーカル/コナーの唯一無二のヴォーカルも、ロック・ファンを魅了しているポイントだ。
Alternative Rock, Art rock & Dream pop
Florence + The Machine (Solo Artist)
女性シンガー・ソングライターのフローレンス・ウェルチとバック・バンド“ザ・マシーン”によって構成。2007年より活動を開始。2009年のデビュー・アルバム『ラングス』は全英1位となり、300万枚超のセールスを記録。ブリット・アウォードの最優秀アルバム賞を獲得するなど、メディアでも高く評価され大きな反響を呼ぶ。2011年の第53回グラミーでは新人賞にノミネート。同年に『セレモニアルズ』、2015年に『ハウ・ビッグ、ハウ・ブルー、ハウ・ビューティフル』を発表。
Foals
アートスクールの落ちこぼれによるエレクトロ・ダンス・パンクの5人組。自分たちが踊りたくなるような音楽を作ろう!という目的を持って結成された彼らが作り出す音は、カラフルでダンサブルでパンキッシュな最新型ディスコ・テクノ・アート・パンク。2008年アルバム『アンチドーツ(解毒剤)』でデビューを果たし全英初登場3位を飾り、ゴールド・ディスクを獲得。
London Grammar
イギリスのノッティンガムで結成されたロック・トリオ。ユニークなサウンドは哀愁を帯びたギター・サウンド、天高く舞い上がるようなヴォーカル、物悲しい歌詞の融合と表現され、楽曲のもつ中毒性はPitchforkで“神経を逆なでさせるほどに病みつきになる”楽曲と評される。
The xx
2009年初めのNME誌「今年の注目新人」特集でいきなり破格の大きな紹介をうけたサウス・ロンドン出身のドラムレスな男女混合3人組。学校で作ったデモをXLレコーディングスが気に入り、即契約。レーベル内のスタジオにこもり、自分たちでプロデュースをしたエレクトロニカ要素の高いロック・アルバム『エックス・エックス』のアンニュイな雰囲気がたちまち大きな話題となり、最も注目されるバンドのひとつとなった。
Wolf Alice
紅一点のエリー・ロウゼルを中心に英ロンドンで結成されたロック・バンド。当初はインディ・フォーク・デュオとして活動していたが、リズム隊の加入を期に音楽性を一新させ、グランジをはじめとする90年代のオルタナ・テイストやポスト・パンク、ゴス、サイケデリックなど、さまざまな要素を呑み込んだサウンドを構築。
Indie Rock
Bombay Bicycle Club
イギリスはロンドン出身の4人組インディー・ロックバンドである。バンドでありながら、フォークやエレクトロニカ、ワールドミュージックといった様々なジャンルを融合させた音楽性を持つ。これまでに4作のアルバムをリリース。2014年リリースの『So Long See You Tomorrow』で初の全英チャート1位を獲得した。
Circa Waves
2013年、英リヴァプールにてフロントマンのキエラン・シュッダルを中心に結成された4人組ロック・バンド。デビュー以前から各メディアに絶賛され、脚光を浴びる。2013年12月より配信でのシングル・リリースを重ね、翌年春にUKツアーを開催。同年7月にはデビューEP『サーカ・ウェーヴスEP』を発表。8月にはサマソニにて初来日を果たす。2015年4月、デビュー・アルバム『ヤング・チェイサーズ』をリリース。
Noah and the Whale
Noah and the Whale はロンドンのティッケナム出身のフォークロック・バンド。メンバーはチャーリー(ギター・ボーカル)、トム(バイオリン・キーボード)、マット(ベース)、フレッド(ギター・キーボード)、マイケル(ドラム)。ロイヤル・アルバート・ホールでのコンサートは完売、グラストンベリーへの出演や、ワイルダーネス・フェスティバルではヘッドライナーをつとめるなど期待されるが、2015年に解散を発表。
ーWikipediaより(翻訳:ハルカ・レノニー)
Royal Blood
2012年にイギリスのブライトンでマイク・カーとオーストラリア出身のドラマーであるマット・スワンの2人で結成したが、2013年にドラマーがマイクの友人であるベン・サッチャーに交代。同年のグラストンベリー・フェスティバルでアークティック・モンキーズのドラマーであるマット・ヘルダースがロイヤル・ブラッドのTシャツを着ていたため、知名度が急上昇した。2013年11月22日にデビューシングル「Out of the Black」をリリースすると、全英ロックチャート1位を獲得。
The Courteeners
マンチェスターにてヴォーカルのリアム・フレイを中心に幼馴染みの4人で結成される。2007年6月にシングル”Cavorting”をリリースすると、予約だけで完売。10月には2ndシングル”Acrylic”をリリース。MTV2等でヘヴィー・プレイされ、徐々に認知を得る。
The Maccabees
英国サウス・ロンドン出身の5人組のインディ・ロック・バンド。2004年より活動を開始し、翌2005年にインディーズでシングル「X-Ray」をリリース。ラジオやネットを通して着実に人気を高め、2007年にアルバム『Colour It In』で世界デビュー。英国的なメランコリーとダンサブルなギター・ポップを融合させたサウンドが評判となった。2009年には2ndアルバム『ウォール・オブ・アームズ』を発表し、日本でも多くのファンの支持を集めた。
Two Door Cinema Club
2007年に北アイルランドのバンガー/ドナガディーにて結成された。10年に仏のレーベル、キツネよりリリースされたデビュー・アルバム『ツーリスト・ヒストリー』は、UKにてプラチナ・ディスクに輝き、世界でも大成功をおさめ、全世界で100万枚以上のセールスを記録。ここ日本でも前回の来日公演はソールドアウト記録、また先ロンドン五輪の開会式では、総合監督をつとめたダニー・ボイルの熱烈なリクエストによりアレックスが登場するなど、今やUKロックシーンを象徴する存在となった。
Indie pop & Electronica
Bastille
その“イレイジャーヘッド”風の髪型からも分かるように、難解なヨーロッパ映画やホラー映画を愛してやまないシンガー・ソングライターのダン・スミスを中心に、ベースのウィル・ファーカーソン、キーボードのカイル・シモンズ、ドラムのクリス・ウッド、そして5人目のメンバーとして重要なプロデューサーのマーク・クルーが独特なバスティルの世界観を作り上げている。
Biffy Clyro
スコットランドのグラスゴー郊外キルマーノック出身のロック・バンド。メンバーはサイモン・ニール(vo,g)、ジェームズ(b,vo)、ベン(ds,vo)のジョンストン兄弟による3名で構成。1995年に結成し、2000年にベガーズ・バンケットと契約。翌年に1stアルバム『ブラックンド・スカイ』を発表。以降、フガジやブラック・フラッグなどUSハードコアからの影響を感じさせるソリッドなサウンドで高い評価を得ると、2013年の『オポジッツ』で全英1位を獲得。
Blossoms
マンチェスター南部ストックポート出身のロック・バンド。当初からメディアに注目され、〈BBC Sound of 2016〉の4位となったことでさらに脚光を浴びる。サイケデリア、シンセ・ポップ、インディ・ロックなどを幅広く行き来するサウンドが特色。
CHVRCHES
チャーチズは、イギリスのスコットランド・グラスゴー出身のエレクトロポップ・バンド。音楽的にロビン、ケイト・ブッシュ、デペッシュ・モード、コクトー・ツインズ、シンディ・ローパー、ホイットニー・ヒューストン、エリオット・スミス、プリンスといったアーティストたちに影響を受けている。
Everything Everything
英国マンチェスターにて結成されたロック・バンド。シンセを導入したニューウェイヴにも通じるダンサブルなサウンドから、クラブ・ミュージック風の浮遊感ただようトラックまで、幅広い引き出しを持つ複合的かつ知的なポップ・サウンドを披露した。ファルセットを用いたヴォーカリゼーション、そしてひねりを加えたメロディと楽曲構成が特徴。
The 1975
マンチェスター出身の謎めいたこの4人組。陰鬱なアート・ロックと、冷ややかなエレクトロニカ、ダンスフロア系R&Bに、キンキンしたヒップホップ、微かな光の揺らめくバラードや、80年代風のベタなポップとの間を縦横無尽に行き来する彼らの音楽に、評論家達は当惑し、戸惑いながらも心奪われ、純粋に胸を躍らせてきた。
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